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AZ-104:Azure Administrator Associate 合格体験記

野田
野田
ディアシステム(株)社長

こんにちは、ディアシステムの野田です。

AZ-104:Azure Administrator Associate に合格しました!
といっても取得したのは1年ほど前の話です。Azureの資格は1年で有効期限が切れるため、取得から1年以内に上位試験に挑戦するか資格更新試験を受ける必要があります。
先日1回目の資格更新試験を受けたことで、合格当時の記憶がよみがえってきたため、その時の記憶をたどりながら、改めて体験記としてまとめます。

当時の状況

まず、当時の状況ですが、2022年中旬頃から、Azure Kubernetes Service(AKS)を使ったマイクロサービス開発案件に関わることになりました。
AWSは実案件で何度も使っていたため、クラウドについての基本的な概念はおさえていました。
AKSの技術的なベースであるコンテナ技術・マイクロサービスアーキテクチャといったところはある程度の知見はあったのですが、Azureについては何も知らない全くの初心者でした。

Azureの初期学習

最低限の用語や概念を理解していないとプロジェクトメンバーとの会話もままならないので、手始めに「全体像と用語がよくわかる! Microsoft Azure入門ガイド」という本を買って通読し、最低限の用語や概念を押さえることにしました。

全体像と用語がよくわかる! Microsoft Azure入門ガイド | 山田 裕進, 本間 咲来 |本 | 通販 | Amazon

大変読みやすい本でAzureの全体像を手短に理解する上で大いに役立ちました。 とりあえず、プロジェクトメンバーが何についての会話をしているのかがわかる程度には知識がつきました。
書籍の「Chapter8 Azureをさらに学ぶためには」でMicrosoft LearnMicrosoft Docsの活用方法が紹介されていました。

Microsoft Learn | Microsoft Learn

Microsoft Docs | Microsoft Learn

Microsoft Learn がチュートリアル、Microsoft Docs がリファレンスの位置づけです。 実案件でさらに知識の掘り下げが必要になった際はLearnを使って学習したり、Docsで調べたりして対応しました。

Azureの基礎知識も身に着き、実案件でもある程度円滑にコミュニケーションが取れるようになってきましたが、そもそもプロジェクトへの関わり方がマネジメントや上流オンリーであったため、Azureを実際に自分で触ることがほとんど無く、そんな状態を少しもどかしく感じていました。
そこで、ある程度Azureを使いこなしてその技術体系の本質を掴むことを目指し、Azureの資格試験に挑戦しながら、Azureの実務スキル向上を目指すことにしました。2023年6月頃の話です。

AZ-900: Azure Fundamentals への挑戦

AZ-900:Azure Fundamentals は全てのAzure資格の入門となる資格です。Azure全体の知識が浅く広く出題されます。
AWSに詳しい方であれば、クラウドプラクティショナー試験に相当するものといえばわかりやすいかと思います。
まずはこのAZ-900に挑戦することにしました。

教材として、Udemyの次の講座と問題集を購入しました。

合格への近道!Azure Fundamentals AZ-900 試験対策講座 | Udemy

最短で合格!Azure Fundamentals AZ-900 試験対策問題集 | Udemy

Microsoft LearnでAZ-900の学習コースが無償で提供されているのですが、 機械翻訳された日本語を苦手に感じたため、Udemyで学習することにしました。
実際の進捗は下記の通りです。

  • 2023/6/27 ~ 2023/6/28( 2日間) Udemy試験対策講座
  • 2023/6/29 ~ 2023/7/13(15日間) Udemy試験対策問題集
  • 2023/7/14 AZ-900 本試験

Udemy試験対策講座を1周視聴し、Udemy試験対策問題集を2周やりました。 そのほかの教材は使っていません。
試験勉強を開始してから17日ほど、実際に勉強したのは14日ほど、あるいはもっと短いかもしれません。
得点は700/1000で合格のところ、895/1000と余裕で合格することができました。

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試験に挑戦したことによって、脳内知識が体系化され、Azureの全体像がそれまで以上にわかるようになりました。その点については満足なのですが、試験の難易度や得られる知識量という点では、もの足りなさを感じました。
AZ-900がこの難易度であれば、その上位にあたる AZ-104:Azure Administrator Associate も比較的楽に取ることができるだろうと考え、引き続きAZ-104にも挑戦することにしました。
(比較的楽に取れる、という判断は間違っておりました。Azure Administratorは想像以上に難しいものでした。)

AZ-104: Azure Administrator Associate への挑戦

AZ-104:Azure Administrator Associate についてですが、Azure管理者向け資格と銘打たれていますが、Azureの幅広く汎用的な知識が問われる資格です。 AWSに詳しい方であれば、ソリューション・アーキテクト アソシエイトに相当する位置付けの試験と言えばわかりやすいかと思います。

AZ-900の際に使ったUdemyの講座がわかりやすかったので、今回もUdemy中心に学習を進めることにしました。
私が上記講座を購入した2023年7月時点でUdemyで公開されているAZ-104向けの日本語の講座と問題集は下記のものがありました。

【世界で20万人が受講】AZ-104: Microsoft Azure Administrator 試験対策講座 | Udemy

■ AZ-104:Microsoft Azure Administrator模擬試験問題集 ※ 現在は公開停止

早速Udemyの上記の試験対策講座と問題集を購入し、 AZ-900に合格した翌日(2023/7/15)から試験対策講座を進めていきました。 しかし、AZ-104の方はAZ-900のときのように簡単には進みません。
AZ-900の方は動画講義を1回だけサラッと見て、あとは問題集だけやっていれば良かったのですが、 AZ-104の方は学習した内容を何度も復習しないと頭に入らなさそうでした。

結局、動画学習では復習がやりづらいので、Udemyの試験対策講座を使うのはやめて、 書籍での学習に切り替えることにしました。
当時発売されていた本は通称白本(282ページ)と黒本(560ページ)の2種類あり迷いましたが、評価も高く手っ取り早く読めそうな白本の方を購入しました。 黒本は560ページもあって読むのが辛そうなので敬遠したかったという消極的な理由もあります。

■ リックテレコム社 白本
合格対策Microsoft認定試験AZ-104:Microsoft Azure Administratorテキスト&演習問題 | 吉田 薫 |本 | 通販 | Amazon

学習の進捗は下記のとおりです。

  • 2023/7/15 ~ 2023/7/16(2日間) Udemy試験対策講座(中断)
  • 2023/7/17 ~ 2023/7/22(6日間) 白本
  • 2023/7/23 ~ 2023/7/31(9日間) Udemy試験対策問題集

白本はとても読みやすく、サクサクと読み進めることができました。 Udemy問題集も全問正解できるまで繰り返し解きました。合計17日間ほど勉強して教材を一通りこなしました。 それぞれ十分に学習したつもりですが、合格ラインに届いているのかどうか見当がつきません。そのため、Microsoft社が無償で公開している評価試験で力試しをしてみることにしました。

■ 評価試験
プラクティス評価 | Microsoft Learn

現在(2024/8/5)は日本語で受けることができますが、当時(2023/8/1)は英語で受ける必要がありました。
とりあえず受けてみた結果、合格点は700/1000のところ、5~6割程度しか取れていませんでした。明らかに力不足です。

英文の意味を取り違えていたために間違えた問題もありましたが、根本的に弱点があることがわかりました。

  • Azureの比較的最近にリリースされたサービスを問う問題に対応できていない
  • 問題演習の絶対量が少なく、知っているサービスでも詳細を問われると対応できない

まず教科書として使っていた白本ですが、発売年は2021年10月で、当時からしても2年近く前に発売された本です。Azureの試験は毎年内容が更新されているようで、実際の試験範囲や難易度との乖離があるようでした。
そしてUdemyの問題集ですが、問題総数が160問、評価試験を受けてみた感想として、問題量が少な過ぎました。

結局、学習を一から始めるつもりでやり直すことにしました。大幅な路線転換です。 Microsoft Learnで学習をし直すか、黒本を買って学習し直すかで迷いましたが、 黒本を買って改めて学習し直すことにしました。

■ 黒本
(模擬問題付き)徹底攻略 Microsoft Azure Administrator教科書[AZ-104]対応 | 株式会社ソフィアネットワーク 新井 慎太朗 |本 | 通販 | Amazon

黒本を選んだのはとにかく問題演習の量をこなしたかったからです。 章末問題およびダウンロード模擬試験とMicrosoft公式の評価試験を足せば十分な問題演習量が得られると考えました。

次のような日程で学習を進めました。

  • 2023/8/1 AZ-104 評価試験
  • 2023/8/2 ~ 2022/8/8(7日間) 黒本
  • 2023/8/9 評価試験の繰り返しとMSDocを使った復習
  • 2023/8/10 AZ-104 本試験

当初、560ページもあって敬遠していた黒本ですが、いざ読んでみると1周読むのに4日程度しかかかりませんでした。思うに、白本をしっかり勉強して基本が身についていたことが功を奏したものと思われます。とくに詰まるところも無く一気に読破することができましたが、いきなり黒本から読んでいると情報量が多すぎて挫折していたかもしれません。
1週間ほどで黒本を2周し、黒本特典のダウンロード模擬試験も解きました。
新しいサービスへのキャッチアップのために公式の評価試験に登場した未知のキーワードをMSDocで調べて読み込みました。

2023/8/9にもう一度評価試験を受け、得点スコアが80%を超えていたので、その翌日8/10に本番試験に挑戦しました。
結果は合格点が700/1000のところ、720/1000。ギリギリの合格でした。危なかった。

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最初の評価試験の結果を見て路線転換をし、それから10日程で慌ただしく本番試験を受けたのは、合格の自信がついたからではなく、早く試験勉強を終わらせたいという気持ちが強すぎて、イチかバチかでさっさと受けてしまった、というのが実情です。

さて、この AZ-104:Microsoft Azure Administrator Associate を取得してどのように役立ったかというと、資格取得してほどなく件のAKS案件から離れてしまい、それ以来Azureの案件に関わっていないため、あまり役に立っていない状況です。
しかし、Azureを体系だって学習したことで、元々持っていたAWSの知識を照らし合わせたり、対比させたりできるようになり、クラウドアーキテクチャ全体へも理解も深まりました。AWSとAzure、それぞれの適材適所がわかるようになり、アーキテクチャ戦略上の選択肢を増やすことができました。

AZ-104 試験の振り返り

AZ-104の学習開始から合格までの流れをまとめます。

  • 2023/7/15 ~ 2023/7/16(2日間) Udemy試験対策講座(中断)
  • 2023/7/17 ~ 2023/7/22(6日間) 白本
  • 2023/7/23 ~ 2023/7/31(9日間) Udemy試験対策問題集
  • 2023/8/1 AZ-104 評価試験
  • 2023/8/2 ~ 2022/8/8(7日間) 黒本
  • 2023/8/9 評価試験の繰り返しとMSDocを使った復習
  • 2023/8/10 AZ-104 本試験 合格

結果的にAZ-900を取得してからAZ-104を取得するまで1ヶ月弱しか掛かっていなかったのですが、体感的にはかなり難しいと感じましたし、試験対策もひたすら苦しかった印象です。 当時は仕事でも忙しい時期が続いており、ずっと変なスイッチが入ったままだったので、資格試験の方でも集中力を持続することができましたが、逆にかなり根を詰めて勉強し過ぎてしまいました。
ニュートラルな精神状態のときに挑戦していたら2ヶ月以上は掛けていたと思います。 当初は立て続けに最上位資格である AZ-305:Azure Solutions Architect Expert にも挑戦するつもりにしていたのですが、オーバーワークしすぎて、合格した途端すっかりやる気が枯渇してしまいました。

もし今からAZ-104に挑戦するとしたら

もし今(2024/8/5)からAZ-104を受けるとしたら、教科書はできるだけ新しいものが良いので、2024/6/1に発売されたばかりのこのテキストを使うのが良いかと思います。

Microsoft認定資格試験テキスト AZ-104:Microsoft Azure Administrator | 須谷聡史, 星 秀和, 森永和彦, 上杉康雄, 中川友輔、石川圭佑 |本 | 通販 | Amazon

問題集はUdemyに新しく登場したAZ-104の問題集が良さげです。 私がAZ-900受験時にUdemyで購入した対策講座&問題集の作者であるMakoto Okada講師のものです。

最短で合格!Azure Administrator Associate AZ-104 試験対策問題集 | Udemy

それと2022年09月からAZ-104試験中にMicrosoft Learnの閲覧が許可されたので、 事前にMicrosoft Learnを一通りこなして試験中の検索に使えるようにしておくことも重要となりそうです。

これらの3点を学習しておけば効率的にAZ-104を取得できるかと思います。

資格の更新試験について

Azureの資格は1年で有効期限が切れるため、半年後~1年以内に更新試験を受ける必要があります。
たった1年で資格の更新をしなければならないのは有効期間が短すぎるように思えますが、私の場合、Azureに実際に触る機会が非常に少ないので、このくらいの時間間隔で勉強し直さないときっと忘れてしまうと思います。
更新試験自体はそれほど大変なものではなく、問題数も少なく時間制限もなくMSLearnもMSDocも自由に参照でき、そして何度でも無償で挑戦できます。試験内容は新しく登場したサービスや以前から仕様が変わった部分等を中心に出題されます。
実際に受けてみた感想としては全く持ってちんぷんかんぷん、知らないことだらけでした。1年経っても経験値がたいして上がっていないようです。時間をかけて1問1問調べながらなんとか更新試験に合格できました。

今後について

1年前に回避してしまった、AZ-305:Azure Solutions Architect Expert に改めてチャレンジしてみたい気持ちもあるのですが、仕事上、Azureの周辺にあるMicrosoft365、PowerPlatform、そしてOpenAIといったところの知識が必要になってきました。

  • SC-900: Security, Compliance, and Identity Fundamentals
  • MS-900: Microsoft 365 Fundamentals
  • PL-900: Power Platform Fundamentals
  • AI-900: Azure AI Fundamentals

まずは知識の範囲を浅く拡げて隙間を埋めるべく、先にこれらの資格取得に挑戦していこうかと考えています。

AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト (SAA) の合格体験記

箕浦
箕浦
ディアシステム(株)開発二部

こんにちは。開発 2 部の箕浦です。

ディアシステムでは、AWSパートナーティアと呼ばれるランクの取得を目標に掲げており、
その一環としてAWS認定資格の取得を推進しています。

このたび、無事ソリューションアーキテクト - アソシエイト (SAA) 試験に合格することができましたので、
簡単ではありますが合格までの道のりを綴ります。

まず、AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト (SAA) について簡単に説明します。

資格の位置づけ:

SAAはAWS認定資格の中でも最もポピュラーな資格の一つで、アソシエイトレベルに位置づけられています。

対象者:

約1年程度のAWSアーキテクトとしての実務経験を持つエンジニアを想定。

試験内容:

  • 試験時間: 140分
  • 問題数: 65問(択一選択問題と複数選択問題)
  • 合格点: 1000点満点中720点以上

出題分野:

  • セキュアなアーキテクチャの設計 (30%)
  • 弾力性に優れたアーキテクチャの設計 (26%)
  • 高性能アーキテクチャの設計 (24%)
  • コストを最適化したアーキテクチャの設計 (20%)

必要なスキル:

  • AWSの主要サービス(コンピューティング、ネットワーキング、ストレージ、データベース)の理解
  • セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化を考慮したアーキテクチャ設計能力
  • AWSのベストプラクティスとWell-Architectedフレームワークの理解

資格のメリット:

  • AWSに関する幅広い知識の証明
  • キャリアアップや昇進のチャンス拡大
  • 顧客からの信頼性向上
  • AWSパートナーシップ取得への貢献

SAAは、AWSクラウドの基本的な設計原則から実践的なアーキテクチャ設計まで、幅広い知識とスキルを要求する資格です。
この資格を取得することで、AWSクラウドを活用したソリューション設計能力を証明できます。

AWS認定資格の必要性とメリット

AWS認定資格を取得することには、以下のようなメリットがあります:

  • AWSサービスに関する包括的な知識の習得
  • クラウドアーキテクチャ設計スキルの向上
  • キャリアアップや昇進のチャンス拡大
  • 顧客からの信頼性向上
  • AWSパートナーシップ取得への貢献

特に、SAAは多くの企業で重視される資格であり、クラウドプロジェクトにおいて重要な役割を果たします。

合格までの道のり

使用した教材

  1. Udemy 【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座

今回上記のUdemyのみで挑みましたが、これだけで合格するにはさすがに厳しいと思われます。
私の場合、ある程度のAWSの知識がありましたので、ハンズオンは特に必要なかったのですが、 AWSに触れたことがない方であれば、ハンズオン&専門の参考書での学習をおすすめします。

学習のポイント

  1. ユースケースに応じたAWSサービスの特徴と違いを理解する

    • 各サービスの特性を把握し、適切な選択ができるようにする
  2. Well-Architectedフレームワークを理解する

    • AWSのベストプラクティスを学び、設計の基本を押さえる
  3. 模試で75%以上の正答率を目指す

    • 本番試験の合格ラインを意識して学習を進める

学習時間と戦略

総学習時間は約44時間でした。効率的に学習を進めるために:

  • アウトプット(問題演習)に4時間
  • インプット(講義視聴など)に40時間

を費やしました。
YouTube動画(AWS Black Belt Online Seminar)も活用し、音声での解説を聞くことで効率的に学習を進めました。

試験後の感想

思っていたよりもかなり難しかったと思います。
聞いたことのないサービス名がちらほら出てきており
最初の15問くらいが難易度高めで、受験者の出鼻をくじいてくるような問題が集中していたと思います。

SAA取得により、AWSサービスの理解が幅広く深まり、クラウドアーキテクチャの設計スキルが向上しました。
この資格は、弊社のAWSパートナーティア取得に向けた重要なステップとなりました。

今後は、取得した知識を実務に活かすとともに、さらに上位の認定資格にもチャレンジしていきたいと考えています。
AWS認定資格の取得は、個人のスキルアップだけでなく、会社全体の技術力向上にも大きく貢献すると実感しています。

モダンなExcelVBA開発環境の構築

河野
ディアシステム(株)開発二部第1課

はじめまして。

6月に中途入社しました開発一部の河野です。

突然ですが、みなさんVBAは使っていますか?

ExcelVBAにおいても、手軽に業務を効率化できるので多くの方が使用されているかと思います。

私はプログラミングを好きになるきっかけになったのがこのExcelVBAで、業務でもたくさん活用しています。

弊社の新人研修でもデータベースの基礎学習フェーズとしてAccessVBAを用いて簡易なシステム開発をしてもらいました。

そんな便利なVBAですが、個人的に少し思うことがあります。

それは、標準で用意されているエディタが少々使いづらいということです。

VBE(Visual Souce Editor)というVBA開発のための簡易的なIDEのようなもので、

入力補完やデバッグ実行といった必要最低限の機能は存在するのですが、

タブ切り替えがなく1ファイルごとしか開くことができなかったり、行数が表示されなかったり、Grep検索がないなど、

そして何より、ソースファイルがExcelファイルの中に埋め込まれているため、

バージョン管理ソフトでの差分管理ができないところが不便だと感じています。

そこで今回は、VSCodeからExcelVBA開発する環境を構築する手順と、

さらにGitと連携してバージョン管理を行う手順をまとめてご紹介したいと思います。

1.VSCode側の設定

まずはExcelファイルをVSCodeで編集・実行できる環境を作っていきます。

1-1.開発用Excelファイルの作成

まず、開発に使用するExcelファイルを用意します。

今回はボタンを配置し、ボタンが押下されたら「こんにちは」と表示する簡単なプログラムを作成してみました。

1-1-1 1-1-2

今回はCドライブ直下に「Excel XVBA」というフォルダを配置し、Excelファイルを格納しています。

1-1-3

1-2.VSCodeで「XVBA」のExctentionを追加

VSCode上でCtrl + Shift + Xを押すと拡張機能の追加画面が表示されるので、

「XVBA」と検索フォームに入力し

「XVBA - Live Server VBA」というExtentionを追加します。

1-2-1

以下のExctentionも便利なので同時に追加しておきます。

VBA:構文をハイライトしてくれる拡張機能 1-2-2 VSCode VBA Snippets:VBAの入力補完を行う拡張機能 1-2-3

1-3.作業フォルダを追加

エクスプローラー内の「フォルダーを開く」ボタンから、

Excelファイルを格納してある作業フォルダを指定します。

1-3-1 1-3-2

1-4.Bootstrapを設定する

画面左下XVBA - MACRO LISTの横にある「B」のボタンを押し、

画面上部検索窓から「Create Excel VBA Project」を選択すると、プロジェクトに必要なファイルの生成が行われます。

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1-5.config.jsonを修正する

生成されたファイルの中からconfig.jsonというファイルを開き、設定してあるpathの修正を行います。

「excel_file」の値が初期では「index.xlsb」になっているので、これを編集したいExcelファイル名へ変更します。

1-5-1

1-6.文字コードをUTF-8⇒Shift-JISに変更

ExcelVBAはShiftJISであることに対してVSCodeの初期設定では文字コードがUTF-8のため

そのままだと文字化けが起こります。

設定(Ctrl + ,)の検索窓に「encoding」と入力し、Encoding欄をShift-JISに設定し、VSCodeを再起動してください。

1-6-1

1-7.モジュールのインポート

画面左下XVBA - MACRO LISTの横にあるアイコン「Import - VBA」をクリックし、

VBAコードを取り込みます。

Finish Inport VBA Filesが表示されるとインポート成功です。

1-7-1

1-8.VSCodeからプログラムを動かしてみる

作成されたVBAのソースコード(.basファイル)を開きます。

XVBA - MACRO LIST下のイベント処理名の横にある▶アイコンを押下し実行してみます。

無事にプログラムを実行することができました。

1-8-1

1-9.ソースコードの変更

「こんにちは」と表示後、「こんばんは」と表示するようにソースを変更してみます。

XVBA - MACRO LISTの横にあるアイコン「Export - VBA」⇒「Development」を選択し、変更を反映させます。

再度実行し、プログラムが変更されていることを確認します。

1-9-1 1-9-2

2.Gitとの連携

VSCode上でVBAの編集ができるようになったので、今度はGitと連携する手順に入っていきます。

2-0.事前準備

以下の環境が揃っている想定で進めていきますので、

まだの方は下記URLなどを参照して準備を行ってください。

・GitHubアカウントの作成
・Git/SourceTreeのインストール

https://qiita.com/mitashun/items/2727a2f065aeb0ef7eaa

・リモートリポジトリの作成

https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/1701/24/news141.html

2-1.ローカルリポジトリの作成

SourceTreeのCreateタブから、

作業フォルダ直下の「vba-files」フォルダを指定してローカルリポジトリを作成します。

2-1-1

以下のメッセージは「はい」で大丈夫です。

2-1-2

リモートリポジトリが作成されました。

2-1-3

2-2.VSCodeでコミットを行う

リポジトリ上にまだファイルが存在しないので、

まずはファイル追加を行います。

コメントは「新規作成」としておきます。

2-2-1

以下のメッセージは「はい」で大丈夫です。

2-2-2

SourceTreeで確認すると、先ほどのコミット内容がステージングされています。

2-2-3

2-3.ソースコードに変更を加えてみる

先ほどのソースコードに変更を加えてみます。

「こんばんは」のあとに「さようなら」と表示するよう変更します。

保存するとソースコードの差分が検知され、コミットボタンが表示されます。

2-3-1

コメントは「メッセージ追加」とし、コミットを行います。

2-3-2

SourceTreeで確認すると、先ほどのコミット内容がステージングされています。

2-3-3

2-4.リモートリポジトリへのプッシュ

あとは適宜リモートリポジトリへプッシュを行いますが、

今回はローカルリポジトリとの連携までを範囲としたいので割愛します。

あとがき

何かと敬遠されがちなVBA開発ですが、

今回は、よく耳にするVBEの使いづらさとソース差分管理の二点を解決してみました。

VBAはちょっとしたツール作成などにおいてもやっぱり便利なので、

今後もまだまだ環境を工夫しながら使っていきたいです。

Claude 3.5 Sonnetでブラウザ上で動くテトリスを作成してみた

箕浦
箕浦
ディアシステム(株)開発二部

こんにちは。開発 2 部の箕浦です。

生成AI業界は日々急速に進化しており、毎週新たなニュースが発表されています。

数週間前、Claude 3.5 Sonnetがリリースされました。
Claudeは、Anthropic社が開発した大規模言語モデルであり、
ClaudeシリーズにはHaiku、Sonnet、Opusの3つのモデルがあります。
今回は中間モデルであるSonnetのバージョンアップとなります。
これにより、以前の最上位モデルであったClaude 3 Opusを一時的に超える位置づけとなります。

Claude 3.5 Sonnetの特徴の一つは「Artifact」という機能で、
画面の左側でAIに指示を入力しながら、右側で生成されたコードや実行結果を確認できる仕組みです。
この機能により、ユーザーはAIが生成したコンテンツをリアルタイムで確認しながら、新たな指示を入力することが可能になります。
この操作感は現時点のChatGPTにはなく、プログラマにとっては使いやすいものとなっています。

また、Claude 3.5 Sonnetは無料でも利用可能です。
ChatGPT同様、有料のProプランがあり、使用制限はあるようですが、お試しで使う分には無料プランでいいかと思います。

では、さっそく触ってみます。
プロンプトの入力画面は以下のようになっており、ChatGPTを使ったことある人なら馴染みあるUIとなっています。

top

今回は手っ取り早く、皆さんがよく知っているテトリスというパズルゲームをClaudeに作成してもらいました。

プロンプトに以下を入力します。

ブラウザで動くテトリスを作ってください

ものすごく雑に依頼してみましたw

code

頑張ってSonnetがコーディングしてくれています。
体感ですが、生成スピードはめちゃめちゃ早いです。

source

ソースコードを見るとHTML、CSS、JavaScriptで生成されています。

play

そのままプレビューで実行可能です。
ここまでわずか20秒ほどしかかかっていません。
普通に遊べます。
まじで凄すぎです。

さらに 画面右下の「Publish」というボタンを押すと、 URLが発行されて、生成されたものを共有できます。

publish

今回作成したテトリスを以下に共有しておきましたので 皆さん遊んでみてください。

キーボード操作で移動と回転ができます(左右矢印キーで移動、上矢印キーで回転、下矢印キーで高速落下)

https://claude.site/artifacts/32dbe599-315e-48de-b743-55dc6f6f6fc1

ソースはここからダウンロードできます(拡張子をhtmlに変更して実行してみてください)

今回はゲームを作成してみましたが、 他にもいろいろな言語に対応しておりますので、活用できる場面は多いかと思います。

3大LLMといえば、
OpenAIのChatGPT-4o、AnthropicのClaude 3.5 Sonnet、GoogleのGemini1.5 が抜きつ抜かれつのデッドヒート状態ですが、
現時点でいえば、Claude 3.5 Sonnetが少し抜けてるかなといった印象です。
ただ、他のモデルもすぐに似たような機能を搭載してくる可能性は有りますので、
これからも目が離せない状態だと言えます。

合同研修の振り返り

朝久野
ディアシステム(株)開発一部第4課

朝久野です。
入社後に3か月間参加した合同研修について記載いたします。

【合同研修の概要】

4月~6月までの3か月間、合同研修に参加しました。
研修では、主に以下の内容についての学びを深めました。

  • 社会人マナー、仕事に対する考え方、日報の記述、報告などの「社会人スキル」
  • 各プログラミング言語やエンジニアの心構えなどの「ITスキル」

【社会人スキル】

挨拶や敬語などの社会人マナー、名刺の渡し方、日報の記述、報告などを学びました。
私が最も役に立ったと感じることは日報の記述、報告の機会をいただいたことです。
要点をまとめて1日の出来事を書いたり、報告したりする力がつきました。
また、目標をとその達成度をKPT(keep、problem、try)法を使って振り返りを行うという方法を教えていただき、実践しました。

【ITスキル】

プログラミング未経験で合同研修に参加しました。
主に以下のプログラミング技術について学びました。

  • HTML/CSS
  • Oracle
  • Java
  • Spring

各言語、基礎知識から講義を受け、練習問題を解く日々でした。
難易度が高いと感じるときがかなりあったので、不明点が出たときは講師の方々やプログラミング経験者の受講生の方々に質問をしました。
質問をすることで、教えていただく側の姿勢や要点をまとめて説明するという力がつきました。
初めは全く意味が理解できなかったこともだんだんと身についていき、個人開発演習ではプログラムが正常に動作してとても達成感がありました。

【グループ開発演習】

6月になると、今まで学んできたことの集大成として、Springを利用したグループ開発演習が始まりました。
6人で1チームとなり成果物を作り上げます。個人開発演習と同様に、完成した成果物は成果報告会で発表します。

グループ開発演習で行った課題は「架空のネットショッピングサイトの作成」でした。
ショップのテーマやコンセプトはメンバーで話し合って決定します。
私のグループは「高級メガネショップ」というテーマに決定し、おしゃれで使いやすいサイトをコンセプトに課題を進めていきました。
また、プログラムを書く以外にも、「仕様書の作成」「テスト作業」「作業工程表の更新」などの仕事があり、役割分担やスケジュール管理が重要となっていきました。
この演習を行うことによって、実務のグループ開発をより具体的にイメージすることができました。
成果報告会ではこだわった機能やレイアウトについて褒めていただき、グループのメンバーで喜び合いました。

【合同研修を通して】

合同研修を通して、社会人スキル、ITスキルの両面を成長させることができました。

研修前は不安な気持ちが大きかったのですが、講師の方々、受講生の方々が優しく接してくださったことで学校のように和やかな雰囲気で取り組むことができました。
グループワークや発表に苦手意識がありましたが、講師の方々からのフィードバックで自分に自信がついたり、受講生の皆さんの姿勢に刺激を受け、社会人としての自覚が自然と芽生えるようになっていきました。
学生時代は当たり前だった、同じ教室で同じ講義を皆さんで受講するという機会はこれから貴重なものになっていくと思うので、合同研修が終了するときには寂しさも感じるくらいに充実した期間を過ごすことができました。
また、ITスキルは右も左もわからない状態でしたが、理解できるようになったときや成果物が完成したときの嬉しさや達成感を味わうことができました。
同時にまだまだ勉強が必要であると感じており、学んだことの復習を行い今後の実務で活かせるよう頑張ります。

合同研修の振り返り

森脇
ディアシステム(株)開発一部第1課

【合同研修の流れ】

4月8日から6月27日までの約3ヶ月間、合同研修に参加いたしました。
研修が始まって、最初は社会人マナーを学びます。
その後は、様々なプログラミング言語の講義を受け、個人開発演習を し、最後の1か月間は6人1チームでグループ開発演習行います。

【社会人マナー】

合同研修が始まって、最初は社会人マナーを学びました。
内容は7つの習慣から始まり、主に敬語の使い方、名刺交換、電話対応について学びました。
ほとんどが、隣の席の方とのペアワークであったり、4人で1つのグループになって、実際に 練習を行いました。どれもが初めての体験で、言葉遣いなど苦労することがたくさんありました。

【プログラミング言語の講義】

プログラミング未経験の状態で、この業界に入りました。
初めて学んだ言語がHTML/CSSで、講義スピードもかなり速く全くついていけていませんでした。
このままでは、何も習得できずに「ただ研修に通っているだけになってしまう。」と感じたので、週末に復習を行ったり、技術力のある人やサポーターの方に質問をたくさんするなど、リカバリー方法を考えるようになりました。
この行動を早い段階から始められたことによって、その後のOracle DatabaseやJava、Spring、JavaScriptなどの言語を学ぶときにわからない時はどのように行動すればいいのか、どんな質問の仕方だと相手に伝わりやすいのかを知ることができました。

【個人開発演習】

Spring までの講義を終えたあと、個人開発演習として今まで学んだ言語を使用しての開発が始まりました。
実装から成果報告するまで全て合わせて6日間で行いました。
実装はほぼ3日間ほどで終わらせて発表資料の作成などに取り掛かったため時間があまりに少なく、実装してみたかった機能までたどり着くことができなかった悔しさもあります。
しかし、自分の力でシステムを作ることができたという達成感と、目に見えての成長を感じることができました。

【グループ開発演習】

最後の1ヶ月間は6人グループに分かれて、学んだ言語すべて使用してホームページを作成するというグループワークがありました。
私のチームでは、「おもちゃ」をテーマにし、ページカラーや自作のキャラクターを作るなどの話し合いをしました。
最初の段階から、グループ内の連携が取れておらず一部のメンバーにかなり負担がかかってしまうこともあり、何度もグループで話し合いを行いました。
私の役職ではスケジュール管理者だったのですが、途中でサブリーダーを兼任しメンバーのサポートに入り、品質管理者の作業もサブで行うことも何度があり機能実装もとなると作業量がたくさんあって、正直なところ体調を少し崩すこともありかなりしんどかったです。
そんな中で、サポーターの方から「ただ報連相ができるだけじゃ伝わらない。相手がどんな人なのか、普段のコミュニケーションを重ねていかないとわからないよね」とアドバイスをいただきました。
そこから、グループ内での行動が一気に変わりました。チームみんなで協力していこうと、まとまり最後の成果報告会まで走り続けることができました。

【合同研修で成長したこと】

最も成長したと思えることは、コミュニケーション力です。
グループ開発のことを乗り越えたおかげで、どれだけ相手を理解し、どのように話すべきなのかを知ることができたからです。
さらに、グループの人だけでなく教室にいる受講生とたくさん話せるよう毎朝行っていた1分間スピーチのおかげで、話す機会が多くあったからです。

この研修を通して、最初はわからないことがたくさんあって、技術力のある方に何度も質問し教えてもらうことがほとんどでした。
しかし、自分で考える力が付き「どのように考えるのか・調べるのか」を行動に移すことができるようになりました。
その結果頼らないとできなかった作業も、教科書やインターネットを参照すると書くことができるコードの範囲が増えました。
ITスキル面では、まだまだ足りていないところが多くたくさん成長したとは言えませんが、どれだけ作業が大変でも、粘り強く諦めない気持ちをもって機能を実装し動いたときは嬉しさが強く、もっと頑張ろうと思えました。

【最後に】

 「静かにひたすら作業をこなす」というイメージを研修に対して持っていたのですが、実際は本当に学校のようで他社の方と仲良くなり楽しく学べる環境でした。
 技術面でたくさん講義を受け、知識を得たことで少しずつ成長していくだけでなく、社会人としても、人としても成長することができたと感じました。
 この合同研修で得たものは今後も継続して「できる」にし、実務に活かしていきます。

新人研修の振り返り

坂口
ディアシステム(株)開発二部第2課

開発二部 坂口です。
私は入社2年目で年が近いということもあり、新入社員教育のお手伝いをさせて頂く機会がありました。
その中で、研修当時の事を思い出したので、今回はそんな研修の内容や感想を記載していこうと思います。

新人研修の概要

 研修は大きく分けて2つあります。
 

 入社前研修:
 内定後、入社前に任意参加で先輩社員から、3カ月ほどプログラムや仕事の仕方について学びます。
 新人研修:  入社後、社内の研修制度としてOFF-JT(東京ITスクール)にて社会人マナーやプログラムについて学びます。  東京ITスクール  
 

OFF-JTの一連の流れ

 OFF-JTは入社後4月~6月末までの3ヶ月間で行いました。

 研修の最初の約1週間は社会人マナーを学びます。
 その後、各プログラム言語について講義を受けたうえで
 仕上げとしてチーム何人かで、グループワークを行います。
 

社会人マナー

 社会人マナーを学ぶ講義では、主に電話対応、名刺交換、敬語について学びました。
 

 電話対応:
 ペアの人と交互に、指定されたテーマに沿って電話対応の練習をします。
 名刺交換:  名刺を交換する順番や、受け渡しのやり方の講義を受けた後で、  グループを作り、名刺交換の練習をします。
 敬語:  尊敬後や謙譲語の違い、使い方についての講義を受けました。  謙譲語や尊敬語の違いを区別するのが難しかったです。  
 

初めてのプラグラミング

 プログラミング未経験の新人4名で、プログラミングという未知の世界へ飛び込みました。

 OFF-JTで最初に学んだHTML/CSSには、なんとかついていくことが出来ました。
 しかし、Javaへと移った途端に見たことのない文字列を目の当たりし「なるほど、これはだめなやつだ」と正直思いました。
 少しでも理解すべく講師の方の説明に食らいつくように聞き、不明点があれば周りの初対面の人に質問を重ねました。
  そのおかげでプログラミング言語の理解よりも先にコミュニケーション能力と質問力が身に付きました。
 

休憩時間

 講義は楽しかったのですがお弁当の時間はオアシスでした。
 受講している時は席が近い訳ではありませんので同期と話せるのはお弁当の時間だけだったからです。
 分からない部分の共感や雑談、相談、色々なことを話し、気分転換になりました。
 同期がいなかったら心細かったと思うので、同期がいてくれて良かったと感じる瞬間でした。
 

グループワーク

 残りの1カ月になると5人グループに分かれ、学んだJava,Oracle,HTML/CSSを実践するというグループワークがありました。
 グループごとで決めたテーマを元にWebページを作成していくというものです。

 私のチームではそれぞれ一つずつテーマを出し合い多数決で「車」のホームページを作成することに決定しました。
 ページのメインのカラーを決めるほかに、画像をどのように表示するなどの話し合いをします。
 決定した内容と処理の役割分担を詳細設計までとはいきませんが簡単にシートに記述していきます。

 1日の作業の終わる時は、講師の方に進捗報告をします。
 進捗報告で心掛けていたことは、正確に進捗報告が出来るということです。
 

 研修前:
 「〇〇ページ~〇〇ページまで進みました」と報告
 研修後:  「〇〇%達成し、次は△△%まで行いました」と具体的な数字を出して報告  
 達成出来なかった場合は「達成出来なかった理由、次はどう対処するか」を報告するようにしたら把握しやすいという指摘をいただきました。
 すぐに実践できた訳ではありませんでしたが、数をこなすにつれて徐々に出来るようになり、最後は褒めていただくことが出来ました。
 今思えば、この一連の工程は業務でも実践している内容なので大切だったんだなと実感しています。
 

身に付いたこと

 最も身に付いたと実感しているのは、コミュニケーション能力です。

 初対面の方とペアを組んで課題に取り組むことが多く、また講師の方と話す機会も多く設けられていたからです。
 コミュニケーションの中の一つともいえる進捗報告も入社前研修を受けていた時よりは上達したのではないかと思います。
 プログラミング言語については、正直身に付いたとまでは言えませんが、どうようなものかという外枠は理解することが出来ました。
 

最後に

 ITスクールは高校生活の様でした。
 朝は日直が挨拶運動、昨日の出来事を話し、お昼休憩はゴミの回収が行われていました。
 また、席替えなども行われていた為、本当に高校時代に戻ったみたいで楽しかったです。

 楽しい反面、プログラミング言語は覚えるものが多く途中で挫折しそうになる時もありますが、
 それと同じくらい出来た時の喜びと達成感があるので楽しいです。

 プログラマはプログラム言語を覚えるのはもちろん
 正確な情報を伝達するコミュニケーション能力も必須であることを研修・業務を通して学びました。

Streamlitを使ってデータ分析Webアプリを簡単に作成しよう

津村
ディアシステム(株)開発一部第4課

Streamlitとは

Streamlitは、Pythonで作成されたオープンソースのWebアプリケーションフレームワークです。
データサイエンスや機械学習の分野で、迅速にグラフィカルなWebアプリを構築し、公開するためのツールとして非常に人気があります。
HTMLやCSS、JavaScriptの知識がなくても、Pythonだけで美しいWebアプリケーションを作成できる点が魅力です。

インストール方法

まず、Streamlitをインストールしましょう。
最新のPython環境が整っている前提で、ターミナルより以下のコマンドを実行します。

Terminal
> pip install streamlit

インストールが完了したら、以下のコマンドで簡単なデモを実行してみてください。

Terminal
> streamlit hello

demo-1

demo-2

サンプルコード1:基本的なWebアプリの作成

最初に、基本的なWebアプリケーションを作成してみましょう。
以下のコードを使って、「Hello, Streamlit!」というメッセージを表示するアプリを作成します。

sample_1.py
import streamlit as st

st.title('Hello, Streamlit!')
st.write('これは基本的なWebアプリケーションの例です。')

「***.py」ファイルはPythonスクリプトと呼ばれ、Pythonコードが書かれたテキストファイルです。
インタプリタがこのファイルを読み込んで実行し、これにより、Pythonプログラムやスクリプトとして動作します。
上記のコードをsample_1.pyとして保存し、以下のコマンドで実行します。

Terminal
> streamlit run sample_1.py

ブラウザに「Hello, Streamlit!」というタイトルとメッセージが表示されれば成功です。 sample_1

サンプルコード2:データフレームの表示

次に、Pandasデータフレームを表示する方法を紹介します。
以下のコードでは、簡単なデータフレームを作成し、それをWebアプリ上に表示します。

sample_2.py
import streamlit as st
import pandas as pd

data = {
'列1': [1, 2, 3, 4],
'列2': [10, 20, 30, 40]
}
df = pd.DataFrame(data)

st.title('データフレームの表示')
st.write('以下はPandasデータフレームの例です。')
st.write(df)

同様にsample_2.pyとして保存し、以下のコマンドで実行します。

Terminal
> streamlit run sample_2.py

これにより、データフレームが表形式で表示されます。データの視覚化に非常に便利です。 sample_2

サンプルコード3:インタラクティブなウィジェット

最後に、インタラクティブなウィジェットを追加してみましょう。
以下のコードでは、ユーザーが選択したオプションに基づいてメッセージを変更します。

sample_3.py
import streamlit as st

st.title('インタラクティブなウィジェット')

option = st.selectbox(
'好きなフルーツを選んでください。',
['アップル', 'バナナ', 'オレンジ']
)

st.write('あなたの好きなフルーツは', option, 'です。')
Terminal
> streamlit run sample_3.py

このコードを実行すると、ドロップダウンメニューからフルーツを選ぶことができ、選択に応じてメッセージが更新されます。 sample_3-1 sample_3-2

まとめ

Streamlitは、シンプルかつ強力なWebアプリケーションフレームワークであり、Pythonのみを使用してデータ分析や機械学習のアプリケーションを迅速に作成できます。
今回紹介したサンプルコードを参考に、ぜひ自分のプロジェクトにStreamlitを取り入れてみてください。

ChatGPT-4oでデータ分析してみた

箕浦
箕浦
ディアシステム(株)開発二部

こんにちは。開発 2 部の箕浦です。
GPT-4oがリリースされてから3週間程たちますが、
今まで有料ユーザーしか使えなかった機能が、制限付きで無料ユーザーにも解放されており、より便利になっています。
無料ユーザーでも利用可能になっているいくつかの機能のうち、今回はデータ分析機能を試してみました。

試しにAWSの毎月のサービス利用料の内訳のcsvファイルをAWSのCost Explorerコンソールからダウンロードします。
csvファイルの中身は以下のようになっています。

csv

こちらをChatGPTにアップロードしてみます。
ファイルをアップロードするには、プロンプトを入力するボックスの左のアイコンをクリックし、 「コンピューターからアップロードする」を選択します。

upload

csvファイルをアップロードすると読み込んでくれました。

cost

では、ChatGPTに分析をお願いしてみます。

このデータについて分析してください

ざっくりお願いしたのですが、もう少し細かく指示を出せば、詳細な分析もしてくれそうです。 analize1 analize2

しっかり分析してくれて、考察まで出してくれています。

今度はグラフを作成してもらいます。

月々の各サービスのコストの変化をグラフにしてください

graph1

日本語のフォントは文字化けしていますがこちらは、 Google Fonts( https://fonts.google.com/) などで日本語のTTFファイルをダウンロードしてChatGPTにアップロードすれば解消できるようです(今回は試してません)

別のグラフもお願いしてみます。

5月におけるサービスの利用料の内訳を円グラフにしてください

graph2

こちらも文字が潰れてしまっているところもあるみたいです。

指示の仕方を工夫すれば、そこそこ使えるグラフも作ってくれそうです。
画像もダウンロードできるようなので、資料作成の際は検討してみてもいいかもしれません。

ChatGPTが4o(omni)になってから、かなり高性能になっており、無料ユーザーでも利用できる範囲が広がりました。
利用回数に制限があるので、限度に達したら、数時間おく必要がありますが、非常に便利なツールとなっています。
他にも便利な使い方あれば、紹介していきたいと思います。

ライブラリやフレームワークの使い方はCursorエディタのDocsに任せよう

箕浦
箕浦
ディアシステム(株)開発二部

こんにちは。開発 2 部の箕浦です。
皆さんはエディタに何をお使いでしょうか?
Visual Studio Code(以下、VSCode)をお使いの方も多いと思います。

もし VSCode をお使いの方は、今すぐ Cursor に乗り換えましょう!
Cursor は、ご存じの方もいるかもしれませんが、VSCode の操作性そのままに、ChatGPT などの AI が搭載されたエディタです。
無料版では AI 機能を利用するためのクレジットに制限がありますが、その便利さに一度慣れると VSCode には戻れなくなります。

VSCode から Cursor に乗り換える際、拡張機能もそのまま引き継げるので、使い慣れた設定を維持しながら移行が可能です。
Cursor を起動すると以下のように VSCode とほぼ同じ UI となっています。

top

Cursor の特徴を簡単に説明しますと、AI がコード生成やコード補完を行い、コーディング中にチャットでアドバイスを受けることができます。
また、エラーの修正方法も教えてくれるため、コーディングの効率化に大きく貢献し、開発作業がスムーズに進みます。

現時点で選択可能なモデルは、先日登場したばかリの話題の GPT-4o の他に Anthropic の Claude 3 opus や GPT-4 turbo、GPT-3.5 等が選択可能なうえ、追加することも可能なようです。

gpt

ちなみに 無料版では、GPT-4 なら 50/月、GPT-3.5 なら 200/月 のクレジットが提供されています。
以下の管理画面から、現在使用したクレジットが確認可能です。

credit

機能に関しては、 GitHub Copilot も同様の機能を持っていますが、現時点で Cursor にしかない特に便利な機能をご紹介します。

それは、 Docs と呼ばれる、外部 URL 参照機能です。 サンプルコードや、公式ドキュメントなどがネット上にある場合、それらを参照して回答させることができます。

高性能の AI といえど、最新の情報は持っていないため、補完するための機能が必要です。 これは一般的に RAG(Retrieval Augmented Generation。検索拡張生成) と呼ばれ、新しい情報を取り込むことで AI の回答精度を高める仕組みです。

開発を進める中で、利用経験のないライブラリやフレームワークの実装が必要な局面があります。
また、利用中のライブラリであっても、バージョンアップ等によって、使い方を再度調べる必要がある場合もあります。
そのたびに、膨大な量の公式ドキュメントや関連サイトを調べて実装するのはなかなかしんどい作業かと思います。

そんなときにこの機能を利用すれば、AI がドキュメントを取り込んでくれて、それを元に回答をしてくれたり
コードも生成してくれます。

この機能を利用するには、 チャットの欄に@を入力すると以下の画面になります。

docs1

Docs を選択します。
デフォルトでいくつかの公式ドキュメントがあるようです。

docs2

一番下の「Add new doc」を押下すると以下の画面になります。
ここで、取り込みたいサンプルコードやドキュメントの URL を入力します。
試しに FastAPI の公式サイトを入力しています。

docs3

取り込みが完了すると、以下のように取り込んだページのリンクの一覧が表示されています。

docs4

これで、チャットウィンドウ上で @ +ドキュメント名 を入力し、今までどうりAIに質問してみましょう。
取り込んだドキュメントを参照して、回答を返してくれることかと思います。

answer

GitHub Copilotも同じように 「Copilot for docs」(https://githubnext.com/projects/copilot-for-docs/) という機能がありますが、こちらは現時点では、プレビュー終了しており、今後のアップデートで 実装される可能性はあります。

今回はCursorの便利機能のほんの一部を紹介しましたが、まだまだ便利な機能はありますので、これからも紹介していきたいと思います。
皆さんも一度試してみてください。

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ディアシステムで発揮してください!